サルブン   2005+9

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PRIDEをみた。
ヘビー級タイトルマッチだった。

ミルコは冷徹なK1からの外敵という位置から
いつのまにかPRIDEの観客の心の中にするりと入り込んでいた。
敗けた時のミルコの表情がココロ鷲掴みにしたのだ。
悲壮感の漂うほどに勝たねばならないと思いつめたミルコの目をみるにつけ
美しさを感じるのであります。
人はそういうまなざしに弱い。
振り返って自分がそこまで負けられない思いで
何事かに臨んだことがあったかな、と思った。

ヒョードルは茫漠としている。
笑顔の向こうに真意を隠して高い壁がある、
ような気がする。
意外と笑顔で隠してるんではなく
観たままの愛すべき人物なのかもしれない、と思わせるところが
実はヒョードルの複雑な魅力なのかもしれないと思った。

試合はもう凄いものだった。
仕事柄(?)年間多くの総合格闘技の試合を観ているわけですが
「凄い」という感想しか脳に残らない試合なんてものは
1年に1度あるかないかだ。
技術もフィジカルもメンタルも
すべてが凄い試合。
当人達には大問題であるはずの勝敗の行方は
すでに観客であるオレにはどうでもいいものになっている。
ミルコ凄い。
ヒョードルも凄い。
夏の終わりに凄いモノを見せてもらいました。